こんにちは、suzukaです。
私は2018年8月〜2019年6月までの約10ヶ月間、大学を休学してスウェーデンの国民高等学校(folkhögskola)に留学していました。
以前の留学関連記事では、スウェーデンの国民高等学校とは何なのかについてご紹介しました。
本記事では私が国民高等学校に留学した理由や、私が通っていた学校の授業スケジュールなどをご紹介します。
ぜひご覧ください。
留学先について
コース: 調理コース(Matlinjen)
留学形態: 私費留学
留学期間: 2018年8月〜2019年6月
ブレーキンゲ国民高等学校は、スウェーデン南部のブレーキンゲ地方にある小さな村Bräkne-Hobyというところにあります。
学校以外には、スウェーデン大手のスーパーマーケットICAとピザ屋、図書館、食堂、教会などがあります。
特にこれといった娯楽施設はなく、休日は電車に乗って近くの比較的大きな街に行って買い物などをしました。Bräkne-Hobyで過ごす時は、すぐ近くに湖や森など自然が多くあったので外に遊びに行ったり、リンゴを拾ってジャムを作るなどして、何もないながらに楽しんで過ごしました。
なぜ国民高等学校?
私は大学でスウェーデン語を専攻していたので、留学に行くならスウェーデン!と留学する国選びに頭を抱えることはありませんでした。
スウェーデンへの留学だと大学への交換留学も選択肢に挙げられますが、私は国民高等学校に行くことに決めていました。
理由は主に2つあります。
① 国民高等学校の様々なコース
1つ目は、大学で学べる科目よりも国民高等学校で学べる内容に魅力を感じたことが挙げられます。
国民高等学校では、特色コースや職業訓練コースなどがあり、大学では学べないようなことが学べるコースが多く提供されています。
例えば作詞・作曲、手芸、絵画、釣り、演劇、そして私が通った調理コースなど様々あるので、興味のあることを思い切り学べるという利点があります。
政治や言語学などの大学で学べる分野よりも、どちらかというと趣味の延長線で言語を楽しみながら学びたいという思いがあったので、私には国民高等学校に通う方が合っているではないかと考えました。
② スウェーデン語に特化して学びたかった
2つ目は、英語よりもスウェーデン語の勉強をしたかったというのが挙げられます。
交換留学をしたことがないのですが、大学だとスウェーデン語よりも英語の授業が多かったり、スウェーデン語を学んだことのない交換留学生も多いだろうという印象があるので、必然的にスウェーデン語に触れる機会が少なくなるのでは、というように考えました。
なので一般的に全ての授業がスウェーデン語で行われる国民高等学校の方が、スウェーデン語に集中して学べるのではないかと思ったのもあり、この2点が理由で国民高等学校に通う運びとなりました。
なぜこのコース?
なぜ調理コースにしたのかというと、
単に料理が好きなので楽しそうだと思ったからです。
幾つか他の国民高等学校にも調理コースがあったので2校にコンタクトを取ったのですが、1校はEU圏外からの受け入れは行われておらず、もう1校は新設されたコースだということで定員に満たなければコースは開かれないということでした。
このような理由で、「授業料が無料!スウェーデンの国民高等学校」の記事でも申し上げたのですが、国民高等学校に通いたい場合は1校に絞るのではなく幾つか希望するコースをピックアップするのが賢明です。
その結果、私はブレーキンゲ国民高等学校の調理コースMatlinjenに入学することになりました。
補足すると現在は当校にMatlinjenという調理コースはなくなりましたが、一般コースと特色コースに3つ調理関連のコースがあります。
留学生活
調理コースは、先生が3人、生徒は7人の少人数のグループで構成されていました。なので意見を言ったり質問をするなどして授業へ参加しやすかったのは、良かったと感じています。
以下で学校のスケジュールや寮生活についてもご紹介します。
授業内容
授業内容は曜日ごとに異なっていました。
月曜日は座学
学校から貸してもらった教科書に沿って、栄養やアレルギーなどについての講義があり、その内容に関して自分の意見を述べたり議論を行いました。
ある時にはパワーポイントを用いてプレゼンテーションをすることもありました。
火曜日と木曜日、金曜日は調理
毎回異なるテーマに沿った料理を作ります。例えばスウェーデン料理に限らない諸国の料理。それぞれ興味のある国を選んで、その国ならではの郷土料理などを作ったりもしました。
ソーセージやパスタを一から作ったりなど、初めて経験したことも多くあり刺激的でした。
水曜日はスウェーデン語とパン/お菓子作り
調理コースの授業が始まる前に、スウェーデン語を母国語としない他のコースの人たちと一緒にスウェーデン語の授業も受けました。
そしてスウェーデン語の授業の後に、週に一回のパンまたはお菓子作りの授業を受けました。レシピによっては発酵もしなければなりませんが、仕込みをして午前のフィーカ中に発酵させておくなどして、毎回様々なレシピに挑戦することができました。
一日/年間スケジュール
一日のスケジュールは以下の通り。
9:00 授業開始
10:30 フィーカ休憩
10:45 授業
12:00 昼食
13:00 授業
14:30 授業終了
(水曜日は8:40〜10:00までスウェーデン語、10:30〜16:00までパン/お菓子作りの授業でした)
そして私が通っていた頃(2018年8月〜2019年6月)の年間スケジュール。
春学期 1月7日〜6月5日
多くの国では秋学期から始まるのが主流であるように、スウェーデンの国民高等学校でも8月下旬から学校に通い始める人が多いです。しかしコースによっては春学期のみも可能。
スポーツ休暇 2月18日〜2月22日
イースター休暇 4月15日〜4月18日
秋学期と春学期の間にも約3週間の休みがあり、比較的たくさん休暇があったので、その期間に国内国外ともに旅行に行くことができました。
寮
寮は一人部屋で、勉強机と椅子、ベッド、クローゼット、トイレが備わってしました。
シーツやタオル、食器類、フライパンなども借りることができたので、生活用品を一から揃える必要がなかったのは良かったです。
共有スペースにはキッチン、食卓、テレビがあり、シャワー室と洗濯室は共有で使用していました。洗濯室には洗濯機と乾燥機が設置されており、私が住んでいた寮では早い者勝ちで、空いていたら使えるという仕様でした。
共有スペース、シャワー室、洗濯室、廊下の掃除に関しては、毎週当番を決めていました。
二人部屋のある学校もあるようですが、一人部屋にしておくと自分の時間、リラックスできる時間を作ることができたので良かったと思います。共有スペースで一緒に料理をしたり、友人の部屋に遊びに行ったりもできるので人との関わりも勿論持てます。
ただし一人部屋より二人部屋の方が家賃が安くなるなどの利点はあるので、国民高等学校に通う予定の方はそちらを確認してみても良いかもしれません。
(画質が悪いけど)おまけ写真。
ある夜、机で作業をしていたら、外から「カツ、カツ、カツ・・・」という音が聞こえてきました。
カーテンを開けてみると・・・
馬が2頭!
仲良く夜のお散歩を楽しんでいる様子が伺えました。
これも田舎の醍醐味?
まとめ
以上、私のスウェーデン留学の体験談をご紹介しました。
私の留学生活の記憶が時を経ると共に薄れていく・・・
というのが執筆中に感じられましたが、楽しい思い出も蘇ってきました。また国民高等学校に行くチャンスがあれば素敵だろうなと思います。
国民高等学校に興味を持った方は、こちらの記事もご参考くださいね。
引き続き、皆様に有益となるような備忘録を残していく予定です。
本記事をお読みになっていただきありがとうございました。Tack och vi ses!
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