授業料が無料!スウェーデンの国民高等学校

スウェーデン生活

こんにちは、suzukaです。

私は2018年8月〜2019年6月までの約10ヶ月間、大学を休学してスウェーデンの国民高等学校(folkhögskola)に留学しました。

・・・ん?国民高等学校って何なんだ?

と思われた方。日本では馴染みのない教育機関ですが、スウェーデンには全国で約150校が点在しており、あらゆる人々に学びの場を提供しています。

「やり直しの効く教育」や「リカレント教育」というのが、スウェーデン教育におけるキーワードであり、特に国民高等学校のシステムはこれを象徴していると言えます。

本記事では、スウェーデンの国民高等学校の概要、国民高等学校への応募についてご紹介したいと思います。

ぜひご覧ください。

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国民高等学校とは

スウェーデンの教育機関には基礎学校(Grundskola)、高校(Gymnasium)、大学(Universitet/Högskola)などが挙げられますが、それ以外に今回ご紹介する国民高等学校(Folkhögskola)というものがあります。

スウェーデン全国に150以上も点在しており、幅広いコース内容が取り扱われています。

国民高等学校では、どのような教育を受けてきたのか等のバックグラウンドは関係なく、成人を対象とする生涯学習の場が設けています

  • 基礎学校や高校を終了できなかった人
  • 大学を卒業した人
  • 定年退職をした人
  • 職業を変えたい人
  • 興味を追求したい人

など理由に関わらず学びたいという気持ちがあれば、国民高等学校に通うことができます。

多くの場合は定員が20人以下と少数のグループとなるので、先生ならびにクラスメイトとの距離が必然的に近くなるというのが国民高等学校の特徴だと言えます。

一人一人が授業に積極的になり、一緒に授業を作り上げていくことが目指され、最終的に民主主義を学ぶことが国民高等学校の教育目標に掲げられています。

対象者

一般的には18歳以上を対象としていますが、短期間コースは13歳以上を対象としています。

年齢の上限はないので、例えば高齢者向けのコース(Seniorkurs)には定年退職した人などが多く通われています。

80歳を超える友人は、高齢者向けのコースに通い始めて今年の秋で21セメスター目になると言ってます。

なので退職後に合計で既に10年間、学校に通っているということになりますね。まだまだ現役。

国民高等学校では、年齢関わらず勉強を継続できる環境を提供してくれていることが分かります。

外国籍持っている人も国民高等学校に通うことができますが、多くのコースの授業はスウェーデン語で行われます

英語で授業が行われるコースもありますが、コース内容ならびにコース数にかなり限りがあるので、日常スウェーデン語は出来る方が良いでしょう。

スウェーデン語学習にはこちらの記事をご参考ください⤵︎

スウェーデン語の勉強方法1[初級〜中級編]
本記事では、私が実際に様々な学習教材を使ってみた中で、スウェーデン語学習に最も役に立ったものを厳選してご紹介します。おすすめ書籍を3冊(参考書、単語帳、文法練習帳)とおすすめサイトを2つ取り上げているので、是非ご覧ください。

費用

国民高等学校に通うのにとても魅力的なのは、授業料が無料であることです。

ただし教材費や研修費、昼食代などがかかります。また国民高等学校が設けている寮に住む場合は、賃貸料や食事代などを払う必要があります。

一人部屋や二人部屋、部屋の大きさや設備の違いによって賃貸料は異なりますが、1ヶ月あたり約4,500クローナが相場です。

私が通っていた国民高等学校に支払った費用の内訳を「スウェーデン留学約10ヶ月間の費用まとめ」でご紹介しているので、こちらもご参考ください⤵︎

スウェーデン留学約10ヶ月間の費用まとめ
私は2018年8月〜2019年6月までの約10ヶ月間、大学を休学してスウェーデンの国民高等学校(folkhögskola)に留学していました。本記事では、その時にかかった費用の詳細を公開します。スウェーデン留学の参考に是非ご覧ください。

コースの種類

主なコースの種類は以下の通りです。

一般コース(Allmän kurs/Behörighetsgivande kurs)
基礎学校や高校を修了していない者で大学進学を目指すために通う者は、このコースを修了することで基礎学校/高校修了資格を得ることができます。
特色コース(Profilkurs)
自身の興味のある分野を追求できるのが特色コースです。音楽、メディア、言語、芸術、ダンスなどコース内容は幅広く、一人一人にぴったりなコースを見つけることができるでしょう。
職業訓練コース(Yrkesutbildning)
就職することを視野に入れている人には職業コース。建築、IT、医療、教育など、こちらも幅広い分野のコースから選択することができます。
オンラインコース
オンラインで開催されるコース。オンライン授業のみ、又はオンライン授業に加えて数回の対面授業があるコースもあります。ただしオンラインコースで学生ビザを申請することができないので注意。
短期間コース
1〜14日間にわたって開催される短期間のコースには、サマーコース(Sommarkurs)、休日コース(Helgkurs)、1週間コース(Veckokurs)が挙げられます。サマーコースに関しては5月〜8月の間に行われます。
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国民高等学校へ留学

コース探し

全ての国民高等学校のコースを、Folkhögskola.seというホームページで確認することができます。

スウェーデン語 Folkhögskola.se
英語 Folkhögskola.se

国民高等学校のセメスターは以下の通り。

秋学期 8月〜1月
春学期 1月〜5月

短期間コース以外だと、主に半年〜4年のコースがあります。

ホームページで、ご自身の興味のあるコースと希望する期間を照らし合わせてご検討くださいね。

注意点
国民高等学校に通う対象者には外国籍の人も含まれていますが、EU国外の生徒には国から補助金を得ることができないという理由で、入学を断られたことがあります。

このような理由で希望する国民高等学校に入学できない場合もあるので、出来れば希望するコースは複数考えておくのが良いと思います。

応募方法

応募方法は学校によって異なるので、それぞれの学校ホームページ等をご覧ください。

多くの場合は直接学校に問い合わせるかFolkhögskolornas Mina sidorというページで応募することになると思います。

Folkhögskolornas Mina sidorのアカウント登録ページで躓くであろうところは、パーソナルナンバー登録欄。

パーソナルナンバーとは日本のマイナンバーのような番号で、1年以上スウェーデンに居住しなければ与えられません。

なので登録ができなかったので、国民高等学校に問い合わせると一時的なナンバーを教えてもらえたので、不明点は国民学校に直接聞くのが良いと思います。

パーソナルナンバーについては、以下のページでより詳しく紹介しています⤵︎

コーディネーションナンバー取得方法[パーソナルナンバーの概要も]
筆者の体験等を元に、パーソナルナンバー&コーディネーションナンバーの説明と申請方法を解説します。筆者のユニークな(?)体験談もご紹介しているので、是非ご覧ください。

私が国民高等学校に応募するときには、主に大学の成績証明書、大学の在学証明書、高校の成績証明書を提出しました。

他にも希望していたコースの応募には推薦状が必要なところもあったので、コースによって提出物は異なります。オンライン面接が行われる場合もあるようです。

2018年8月からの留学予定だったので、2018年1月頃にはコースを選択して学校に連絡、応募をしました。準備は以下の通りに行いました。

2月27日 大学の成績証明書と在学証明書を発行。

3月7日 出身校の成績証明書の受け取り。

3月9日 国民高等学校に応募。

3月12日 必要書類を国民高等学校に郵送したので、その主を国民高等学校にも連絡をしておく。

4月3日 国民高等学校からメールで入学許可証を受け取る。

スウェーデン留学のための学生ビザ申請方法』の記事では、学生ビザ申請及び留学準備についての経験をご紹介しているので良ければご参考に⤵︎

スウェーデン留学のためのビザ申請と留学準備
私は2018年秋〜2019年夏までの約10ヶ月間、大学を休学してスウェーデンの国民高等学校(folkhögskola)に留学していました。本記事では私の経験も振り返りつつ、国民高等学校留学のための学生ビザ申請及び留学準備についてご紹介します。

コース探し&応募方法について軽くご紹介しましたが、応募したいコースがあればその国民高等学校のホームページをしっかりと読み込むことが重要です。

そして不明点があれば、直接国民高等学校に問い合わせるのが確実です!

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まとめ

以上、スウェーデンの国民高等学校についてご紹介しました。

留学生にとっても授業料が無料というのは魅力的ですよね。

特にスウェーデン語を習得したいという方にとっては、自分の興味のある分野を学びならがらスウェーデン語も日常的に学べるのでオススメします。

以下の記事では、私の留学体験をご紹介しているので是非ご参考までに!

私の留学体験談 in スウェーデン
私は2018年8月〜2019年6月までの約10ヶ月間、大学を休学してスウェーデンの国民高等学校(folkhögskola)に留学していました。本記事では私が国民高等学校に留学した理由や、私が通っていた学校の授業スケジュールなどをご紹介します。

引き続き、皆様に有益となるような備忘録を残していく予定です。

本記事をお読みになっていただきありがとうございました。Tack och vi ses!

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